コロナワクチン効果でゴム価格キロ80バーツを本当に狙えるか?
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コロナワクチン効果でゴム価格キロ80バーツを本当に狙えるか?
コロナワクチン効果でゴム価格キロ80バーツを本当に狙えるか?

コロナワクチン効果でゴム価格キロ80バーツを本当に狙えるか?

  (ネオナー新聞電子版 2021年3月30日付)

  昨年から続く新型コロナウイルス(COVID-19)感染の発生状況は現在も続いており、今でも世界中で多くの感染者が発生している。しかし、ワクチン接種が開始され、今後に光が見え始めてきており、人々もウィズコロナの生活様式に変化させつつある。

 天然ゴムはタイの重要な経済産品であり、そのシェアは世界一で、年間450万トン以上を産出し、輸出している。タイの天然ゴム業界はCOVID-19の影響を受けながらも、全体的にはプラスの効果をもたらし、価格は安定して上昇を続けている。それは、市場の需要、医療機器向けで、特にゴム手袋が急増している。

    しかし、COVID-19の予防ワクチンが開始されると、感染者が減少し、ゴム手袋製造その他医療機器に使用される天然ゴムの消費量への影響、そしてゴムの価格の安定性にどのように影響があるか懸念される。

 タイ天然ゴム公社(RAOT)のナコーン・シクウィラパット総裁は、「第三、第四四半期、および2021年のゴム価格の傾向はより安定するだろう。スモークドシートの価格は1kgあたり60〜70バーツのレンジで推移。アフターコロナでは、1kgあたり80バーツもあり得る。状況はよくなり始めている。」と自信を持って語る。なぜナコーン総裁は、それほど自信があるのか、それはファクターを詳細に調査分析すると分かる。

 国際通貨基金(IMF)は、世界の経済成長率を2020年はコロナの影響で推計-3.5%のマイナス成長に対し、2021年は 5.5%のプラス成長と見込んでいる。また、COVID-19の発生状況については、各国が徐々にワクチンの接種開始と有効な景気刺激策を行うことで、世界経済は回復し、再び成長だろう。特に経済規模の大きい中国は、COVID-19の制御に成功しており、他の国よりも早く景気回復が見られる。タイも2020年以降、COVID-19の発生で大きな打撃を受け、その結果、タイの経済成長率は2020年に-8%に落ち込む見通しだが、経済は徐々に回復拡大していくと思われる。

    ナコーン総裁は、「天然ゴム価格の安定に寄与するもう1つのファクターは、医療機器製造における需要、特にゴム手袋用であり、COVID-19の抑制のためにワクチン接種が始まった後も、ゴム手袋の需要は引き続き高い状況で推移し、需要量は1年前の約3700億個からほぼ2倍になると予想されている。2021年までに6000億個以上に増加すると思われる。」と話す。

 同様に、衛生用のゴム需要も増加しており、将来、高齢化社会が到来し、高齢者の日用品として、ゴムの需要、例えば滑り止め材の製造用や便器、洗面台、ベッドなどのクッション材としても使われている。さらには、世界経済の回復により、自動車産業も回復する。自動車産業研究センターの統計では、2020年の自動車生産台数は、COVID-19の発生による景気減速により、タイ国内の年間生産台数は1,427,200台、国内販売台数は792,146台、輸出台数は735,842台で、前年同期比29%減であったが、 しかし、2020年の後半にタイの自動車産業は回復し始め、生産台数は前年同期を上回った。タイの自動車業界は、2021年の年間生産台数150万台、うち輸出が75万台、国内販売75万台と前年比6%増を見込んでいる。自動車産業だけでなくその他、海外でゴムを原料とする産業、特にタイの主要輸出国である中国はIMFの予測と同じくらい早く回復すると思われる。これも世界市場でゴムの需要増となるもう一つの重要なファクターである。

 以上のプラス要因から、生産数量減のため天然ゴムの需給はタイトではあるが、2021年から2022年にかけて、原材料としてのゴム需要は確実に増加することがわかる。ナコーン総裁は、「昨今、国内外の経済情勢は抑制的であったが、景気が回復してきたならば、供給不足を補うために、生産能力増強が行なわれるべきと考える。一方でゴム在庫が減少しており、例えば中国では通常は安全在庫を2か月分持っているのに対し、現在は在庫を1か月分しか持っていないため、中国は安全在庫2か月分を維持するために、急ぎ調達する必要があり、これにより中国からの天然ゴムの発注が確実に増加する」とみる。

 現在インドネシア、マレーシア、タイ南部で新葉枯病が流行し、タイ南部では洪水も発生して、タッピング数量に影響がでているため、天然ゴムの出庫に対して入庫が減少している。また、新規の天然ゴム生産国であるベトナムは、台風に見舞われ、ゴム農園は甚大な被害を受けた。これらの影響により、2021年の世界市場の天然ゴム生産量予想は、マイナス8〜9%の1,350万トンから100万トン減の約1200万トンになる見通しだ。さらには、コロナ禍でのタッピング作業の労働力不足の問題が減産のもう一つの要因であり、主力のミャンマー人労働者は、新型コロナウイルスの感染拡大とミャンマー国内の政情不安で大きく減少している。

 ナコーン総裁は、タイの天然ゴムについて「RAOTではゴム価格の継続的安定のための生産量管理措置を行っており、ラテックスの在庫管理やカップランプの出荷調整より、天然ゴムの市場供給量を効果的に管理することが可能だ。」と述べる。

 仮に天然ゴム価格が高値で安定しても、タッピングの労働力不足問題を抱えると天然ゴム農家はその恩恵を受けられない。ただ、ゴム農家の大多数(8-9割)は栽培面積が8-20ライ(約1.28〜3.2ha)で規模が小さく、作業を自身で賄えるため労働力不足問題の影響を受けていない。逆に、タッピング労働者のコストを削減することができ、収益を100%自分の手元に残る。さらに RAOTでは、資金、ツール、技術、最新の知識と輸出サポートと関心のある農家に対し、保証状(L/GやB/G)の発行準備を進めている。

 ナコーン総裁は最後に、「天然ゴム需要はかなり高まっているが、需給がひっ迫しており、2021年の天然ゴム価格は1kg 60〜70バーツのレンジで着実に上昇するだろう。そして、1kg 80バーツのレベルを狙ってくるだろう。その可能性は高い」と述べた。

 

出典 https://www.naewna.com/local/562606

(非公式訳、タイ王国大使館農務担当官事務所)

 

 

 

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