タイ・東北地域や北部地域では、カップランプのかわりにラテックスの生産が盛んに
7 ก.ค. 2563
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タイ・東北地域や北部地域では、カップランプのかわりにラテックスの生産が盛んに
タイ・東北地域や北部地域では、カップランプのかわりにラテックスの生産が盛んに

タイ・東北地域や北部地域では、カップランプのかわりにラテックスの生産が盛んに

 ラテックスの注文は2020年が明けても増加し、タイの東北地域と北部地域では、カップランプのかわりに、価格の高いラテックスの生産に対応している。ゴム会社は、ラテックス用の200リットルタンクを設置し、調達を急ぐ。一方、南部地域の市場では、アンスモークドシート(USS)、スモークドシート(RSS)が一日2000〜4000トンから10トンにまで取引量が減っている。

ゴム農家団体が、プラチャーチャート新聞経済部に寄せた情報によると、ここ2か月間市場は、ラテックスの需要が旺盛で、それによって東北地域と北部地域のゴム農家では、カップラム生産からラテックスにシフトし始めていて、ゴム農業団体、農協、コミュニティ企業などのグループによって、ラテックスをブリーラム県の工場で濃縮ラテックスに加工、一部はクレープに加工しており、政府の国内ゴム消費推進政策に基づいて、運輸省向けの道路のラバーポール用などに使われている。

濃縮ラテックス加工業の会社は、200リッタータンクとアンモニアを農家に預け、貯まると、140〜200本をまとめて大型トレーラーでラヨーン県の濃縮ラテックス加工工場へ運ぶ。一方、地域に濃縮加工工場がない東北地域と北部地域のゴム農家は、カップランプも同時に作っており、これらはアスファルト道路舗装のためのゴム材としても使われることがある。

新型コロナ感染拡大以前、東北、北部地域のカップランプの価格はキロ当たり15-16バーツ(51.9-55.4円・1バーツ3.46円換算)だったが、現在は18-20バーツ(62.3-64.8円)、一方でラテックスの価格は44-45バーツ(152.2-155.7円)となっている。

関係者によると、現在、東北、北部地域では、一部の農家しかタッピングを再開しておらず、雨期を待っている状態で、雨が降ると皮が柔らかくなり出がよくなる。ミャンマーからのゴム園労働者が不足しており、移動も制限されているが、電話で注文は入ってきている。

「現在ラテックスの引き合いは強く、ゴム手袋製造会社からは10億箱、ときには50億箱の注文があり、ある企業からは2021〜2022年向けの注文が入ってきている。」

タイ南部の大規模輸出ゴム加工団体である、タンナムティップガーデニングファーマーズグループのカンパナート・ウォンチューワンマネージャーによると、ラテックスは値上がり傾向で、現在はキロ44-45バーツ(152.2-155.7円)で安定、RSSはキロ43バーツ(148.8円)、USSはキロ40バーツ(138.4円)で、アンスモークドシート、スモークドシートより高い状態が約2か月も続いている。値上がりの要因は、濃縮ラテックスを濃縮加工工場に納入、ゴム手袋製造工場へ納入する流れからきており、各社はグループや組合内の液状ラテックスの注文を事前注文かつ前金で2021年末まで抱えており、南部のゴム市場に影響が出ている。例えば、ソンクラー、ナコンシータマラート、スラーターニー各県のゴム公設市場のUSSとRSSの入荷量は全体で1日200〜400万トンだったが、今では全体で1日10トン程度しか入荷しなくなった。

「労働力が足りない農園があるが、都市部から、工場の休業や廃業で職を失った労働者が、ゴム液の採取に戻ってきてくれるかどうか、この地域については情報がない」と話す。

 ソンクラー県ナタウィ郡のバンプルティヤオゴムコミュニティ企業グループのソンポン・ラーチャスワン理事長は、今はUSSやRSSよりも、ラテックスの方が需要があり、ラテックスの市場は商品を求めて競争が激化、特にマレーシアからの大きな引き合いにより価格が引き上げられていると話す。

(備考 1タイバーツは3.46円換算)

出典:プラチャーチャート新聞(電子版)、2020年7月2日、仮訳(https://www.prachachat.net/local-economy/news-485612

 

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